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ファーマフーズの日常

《黄身返し》

2005/12/19(月)

武さん源さんの"たまご"な話-8

平成黄身返しby京女大八田教授


  江戸時代に書かれた「万宝料理秘密箱」という料理書の中には『卵百珍』として103種類のたまご料理が紹介されています。その中の一つに『黄身返し』と呼ばれる料理があり『地卵の新しきを針にて頭の方へ一寸ばかり穴をあけ、糠味噌へ三日ほどつけおきて煎貫にすれば中身の黄身が外へなり白身が中へ入いりて、是を黄身返しといふ。』と書かれています。
 あるTV番組が外側が黄身で内側が白身となった『黄身返し』を再現しようと試みましたが、どうしても再現できませんでした。困ったTV番組スタッフは様々な料理家や研究者を訪ねました。そして最後にたどりついたのが、当時三重に在住の八田博士と赤地博士でした。
 赤地先生は「地卵の新しき」「糠味噌に三日漬ける」という記述に着目しました。これは生まれたてのたまごを温めるということではないだろうか?と考えたのです。江戸時代のたまごは現在と異なり有精卵であったはずです。有精卵がひよこに孵る過程を何度も観察した先生は温めて3日くらいのたまごでは、白身の水分が黄身に移り黄身が大きく膨らんでいたことを思い出しました。
 そこで有精卵を孵卵器で3日間温めた後、大きい鍋でたまごをぐるぐる回転させながら茹でたところ、見事に『黄身返し』を作り出すことに成功しました。回転することにより黄身の膜が破れ白身と黄身の比重の差により逆転するのです。
 京都女子大の八田教授は、これをさらに発展させて無精卵から作る『平成黄身返し』を編み出しています。

Posted at 11:24:20 |

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